出来事を魂は経験したがっている

過去(前世のこともある)や現在において、自分のしたことが、未来(来世のこともある)で自分に返ってくる…

このような意味をもつ“カルマ”という言葉を、一度は聞いたことがあるかもしれません。

私たちが、現実世界で直面する出来事は、すべては魂の成長のためです。特定の経験をすることで、魂にそれを情報として刻み込み、蓄積していきます。

魂レベルにおいては、経験自体に良い・悪い、成功・失敗はありません。“生まれる前に魂が決めてきた、必要な経験をしている”だけです。でも、現実世界で生きている私たちは、意識レベルで何かの出来事を認知するし、感情が沸き起こるため、拒絶したいと思うような出来事は悪いこと、怖いこと、という捉え方をしてしまいます。

実は、とても親密です

ある特定の相手が、「あなたとカルマの関係性にある」と言われたら、逃れようのない、呪縛のようなイメージをもつ人もいるかもしれませんが、実際のところは、“魂としての学びを深めるために、パートナーシップを結んでいる状態”です。

学びを共にするパートナーとして選び、相互に逆の立場を経験するくらいですから、その相手の魂は、あなたとはとても近い存在です。

今世はもちろんのこと、過去世も含めて、魂としてのお互いの関係性やビジョンが見えるわけではないので、このことが信じられないとしても、それはとても自然なことだと思います。

この現実世界でも言えることですが、信用できない相手に、あなたが何か大事なことを委ねることは考えにくいと思います。また逆に、どうでもいい人に、自ら身を切るような役割を買って出ることはしないのではないでしょうか。

“信頼できる”、もしくは、”その人のためになるなら”と思えるような間柄は特別な関係だと言えます。それは魂の世界でみた場合も同じなのです。

“魂の関係性”は、この現実世界での家族や親友といった関係性とは、切り離して考える必要があります。家族や親友の関係性も、魂としてみた場合は近い存在ではありますが、自分にとって、とても大きくて強いネガティブな感情を抱く出来事の当事者である相手もまた、重要な役割を果たす、とても近しい魂なのです。

経験しないと両方の立場がわからない

生まれる前に魂同士で約束したことは、生きている限り、実感することはないと言っていいかもしれません。魂レベルでは、望んで経験しようとしていることでも、意識レベルでは避けたいと思うようなことがほとんどです。そのために、むしろ相手の魂との約束を覚えているようなら、出来事を避けようとして、魂として必要な経験が成立しなくなってしまうでしょう。

理不尽な仕打ちを、自分自身が過去世で相手に対してしていたとは、とても信じがたいことだし、受け入れがたいことだとしても、お互いにする側・される側の経験をするためには、同じ相手でなければなりません。それが魂レベルのパートナーシップであり、双方が両方の経験をすることで魂としての学びが進み、カルマが解消するのです。