気ままな参拝記

鞍馬山 鞍馬寺

夏至の鞍馬寺

夏至は大抵、梅雨の真只中に訪れるので、ともすると一日雨になることもありますが、今回は薄曇りで、気温もそれほど上がらないことに加えて蒸し暑さもなく、参拝日和となりました。

 

山門から九十九折参道を進み、途中に祀られている神社やお堂などを参拝しながら、時間を掛けて登っていきます。途中、ガイドを先頭にした、一クラスほどの人数の高校生グループが追い越していくと、やがて彼らの元気な声は山の上の方から降ってくるようになりました。

 

視界が開ける本殿の建つエリアは開放感があります。降り注ぐ夏至の陽を薄い雲が遮っているので、ものすごく明るいという感じはないものの、“何かに包まれたような明るさ”といった不思議な感覚がありました。

少し薄暗い本殿の中には、本尊の尊天(宇宙エネルギー)を月と太陽と大地であらわした三身(千手観世音菩薩・毘沙門天王・護法魔王尊)が静かに並んでおられ、何とも厳かな雰囲気です。

 

本殿金堂前の金剛床で参拝者は皆、思い思いに氣を受け取るポーズをとっています。先に到着していた高校生たちも、床の中心付近に立って見様見真似で空に手を広げたりして楽しんでいました。本殿の奥の小高い場所に鐘楼があり、時折参拝者が撞く鐘の音が静かな境内に響き渡ります。

奥の院へと参道は続く

本殿から先の奥の院への参道は、霊宝殿までは石段が続くものの、そこから先は木の根が剥き出しになった登山道のような道に様変わりします。

 

唐草模様のように木の根が地表に広がる“木の根道”、義経と天狗をめぐる伝説の残る“僧正ガ谷”を抜けて、奥の院魔王殿に辿り着きました。こちらは本殿とは異なり、周りは木々に囲まれており、晴天なら木々の隙間から強い陽が差し込むと思われる一帯は、曇天でぼんやりとしていて、それがかえって神秘的な雰囲気を醸し出しているように感じました。

山門からひと山越えて西門へ出る行程は軽い登山のようで、脚に張りが出ました。杖をお供にした人を目にするのも納得です。それでも今は、鉄道やバスなどが整備され、こうして数時間で参拝できるわけですから、とても有り難いことです。

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