気ままな参拝記

彌彦神社

ついにその時が訪れる

彌彦神社は弥彦山の麓にあるため、燕三条駅から日本海の手前にそびえる弥彦山を目指して車を走らせます。途中の県道に立つ色鮮やかな赤い大鳥居が視界に入ってくると、“いよいよ近づいてきた”という感じがして、気持ちが高ぶります。

 

一の鳥居をくぐった先に、小川が流れています。橋の上に立って、左手に見える神様が渡るとされる玉の橋を眺めていると、ひんやりとした風が川の上を伝ってきました。

 

石畳の参道の両脇には、一週間後に控える燈籠まつりの燈籠がずらりと並んでいます。お祭りは、開催当日はさることながら、当日に向けて皆がワクワクした気持ちで過ごしたり、心をひとつにするために気持ちを整えたりすることで、こうした準備の段階から人々の陽のエネルギーを感じます。

夏の夜の灯が連なる幻想的な参道を想像しながら、お祭りで地元の人々が嬉々としている姿に、御祭神である天香山命はさぞかしお喜びのことだろうと、想いを馳せました。

 

二の鳥居を抜けてさらに奥へと進んでいくと、緑に覆われた境内にあって、アブラゼミの鳴き声と鳥のさえずりが聞こえてきました。参道に並ぶ燈籠と蝉の声は、のちに今回の彌彦神社参拝を懐かしむ時に、季節が夏だったことを思い起こさせてくれるでしょう。

 

廻廊が延びる随神門の先には、拝殿が深い緑の弥彦山を背景にして静かに佇んでいます。彌彦神社の拝殿の写真を初めて見た時に、“あ、ここに参拝したい”と思ったのですが、その拝殿を目の前にして、嬉しさが込み上げてきます。

彌彦神社は二礼四拍一礼で参拝するならわしになっていて、拝殿の下で柏手を4回打つと、音の余韻に包まれたような感覚になります。ちょうどご祈祷が行われていて、参拝が終わってしばらくすると、笛と太鼓の音が静かな境内に響き渡りました。

 

弥彦山山頂を目指す

彌彦神社には御神廟(ごしんびょう) と呼ばれる奥宮があって、弥彦山の山頂に鎮座しています。ロープウェイの山頂駅から少し登った場所にある売店の周辺は、見頃を迎えた紫陽花が咲き乱れていて、それにミツバチが群がり、その上をオニヤンマが飛び交っていました。

 

そこから先、御神廟へは15分ほど、参道はちょっとした登山の様相を呈しています。木立に囲まれた道を行くので陰になっているのですが、さらに薄い雲が陽射しを遮ってくれていて、昼過ぎの暑い時分の参拝を後押ししてくれているかのようです。

御神廟は石の柵に囲われていて、草木が生い茂っているために奥を拝むことは叶いませんが、奥宮は可能な限り参拝している私としては、参拝させていただけたことで満たされた気持ちになります。

売店まで戻ってくると、気持ちのいい風が吹き始めていて、しばしその風に当たって参拝の充実感を噛みしめていました。

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